Kanon ショート@『もしもこんな展開だったら』




「祐一君起きて!早く!」

「う・・・ん・・・?」

体を揺さ振られ、ゆっくりと目を開けると、そこには涙目のあゆがいた。

「どうした、あゆ」

「大変だよっ!秋子さんが・・・秋子さんが熱を出してはぁはぁ言ってるんだ!」

「秋子さんが悶えてるっ!?」

なんて事だ・・・。秋子さん、若く見えてたけど、ひょっとしてまだ・・・?

「ボク、もうお母さんがいなくなるのは・・・ねぇ、聞いてる?」

「え、あ・・・うん」

おれは思わず拡大しそうになった妄想を止めて、あゆの方に向き直った。

「それでね、秋子さん、祐一君を呼んで欲しいんだって」

「おれを求めてるっ!?」

なんてことだ・・・。秋子さん、そんなにおれの事を・・・?

「よしっ!行ってくるっ!」

「えっ、なんで祐一君まではぁはぁ言ってるのっ!?」

「祐一、いっきまーす!」

「上着脱いでどこ行くの祐一君!?ちょっと〜!?」

「うおー!秋子さん、待ってて下さい!!」

「うぐぅ〜っ!ねぇ、いつもの祐一君に戻ってよ、ねぇ!」




その後、おれは秋子さんに「あらあら」と笑われ、寝ぼけた名雪と、
号泣したあゆと、顔を真っ赤にした真琴と、そして何故かいた舞と栞に、
ボコボコに殴られ、蹴られ、斬られてしまった・・・。





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